※医療従事者の皆様へ

 厚生労働省は団塊の世代が75才以上になる2025年を目処に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることが出来るよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を目指しています。すなわち、高齢者の増加に伴い介護の現場は施設などから在宅にシフトしていくと思われます。

 当院では、歩行が不安定な方や、寝たきりの方など週に1〜3回ほど患者様のお宅に訪問してお身体の状態に合わせてマッサージ/鍼灸を行っております。おかげさまで、開業以来、脳梗塞後遺症、パーキンソン病、脊柱管狭窄症、頸椎損傷などの患者様のご利用実績があります。

 在宅における訪問マッサージ/鍼灸を必要とする患者様は、自らの力では医療機関に通院することが困難なため、主治医から「往診を必要とする」と診断されており、そのような患者様に共通して下記のような変化が見られます。

○血行不良

○筋緊張

○疼痛

○筋力低下

○日常生活動作(ADL) の低下などの廃用性・退行性     など その他様々な症状…

 

 在宅における訪問マッサージ/鍼灸(医療訪問マッサージ/鍼灸)では、このような患者様の状態を手や指先で感じながら、マッサージ/鍼灸と同時に簡単な筋力トレーニングや関節可動域訓練などを行い、関節拘縮の予防・改善、浮腫・血行不良の改善、筋力の維持・強化、麻痺した筋肉の現状維持・改善を目的とした施術を行います。

 訪問マッサージ/鍼灸を行う上で、医師・看護師・ケアマネージャー・PT・OT・ST・ヘルパーの皆様にご理解をいただき、医療や介護サービスと連携しながらチーム医療の一員として貢献していきたいと考えております。

 

 また、在宅における訪問マッサージ/鍼灸の大きな特徴は「公的医療保険が使用できる」ということです。デイサービスなどを優先的に利用することで介護保険の枠がいっぱいとなり、PT/OT/STによる往療リハビリの回数が増やせない方などでもご利用が可能です。(保険適用には主治医の同意が必要となります。同意につきましては訪問鍼灸マッサージの項を参照ください)

 

 自宅で療養する患者様にとって医療訪問マッサージ/鍼灸は、「自宅に来てもらえる」「医療上の効果が期待できる」「保険適用なので経済的にも負担が少ない」また、定期的にご自宅にお伺いすることから「独居の方の見守りの役目も果たせる」などメリットがあると考えます。

 

 ご利用者の方々も医療保険適用で訪問マッサージ/鍼灸が利用できることをご存じない方も多いと思いますので、是非、皆様からお伝えいただけると幸いです。

 また、在宅での訪問マッサージ/鍼灸を受けたいと仰る患者様がおられましたら、一度ご相談下さい。

 

 目を通していただきましてありがとうございました。

 どうぞよろしくお願い申し上げます。